今日は僕が3年間使った財布 エムピゥのmillefoglie(ミッレフォッリエ)を紹介します。
機能的な財布としてかなり有名ですから、ネットで見たことがある人も多いと思います。
僕はこの財布が本当に大好きなので、
この記事では世界一詳細なレビューを目指したいと思います。
見出し
財布に求める機能
僕は、ぶらりと出かけるときにカバンは持ちたく無いタイプです。
そのため、財布はずっと二つ折り派でした。
財布の買い替えにあたり、求める条件は以下のとおりでした。
- 独創的な外観
- パンツの後ろポケットに入って、ポケットから出ないサイズ感
- 機能的で使いやすいこと
- カードが15枚は入ること
- 革製品であること
- 丈夫であること
- リーズナブルな価格
こうして並べてみると機能性が大事だと思うわけです。
この条件に見合う財布として、エムピゥのmillefoglie P25を購入しました。
それでは詳細に紹介してきます。
シンプルかつ、独創的な外観
パット見、財布ではなくカードケースに見えるかもしれません。
外側を1枚の革で覆い、真鍮のフックにかぶせることで財布を閉じこみます。
閉じた状態で革以外に確認できるのは真鍮のみ。
革本来のツヤや手触りをどこを触っても楽しむことができます。
このmillefoglieは、使っている人がほとんどいないことも嬉しいポイントでした。
millefoglieを利用している人に出会ったのはこの5年間で1人だけです。
片手に収まるサイズ感と使いやすさの共存
サイズ感はこんな感じです。
そのサイズは、W110×D85×H25mm。重量は100g。
非常にコンパクトでパンツの後ろポケットに収納できます。
片手でしっかりとつかむことができ、取り回しよく利用できます。
お会計のときは、もう片方の手で真鍮のホック部分を外しくるりと財布を回します。
すると使用頻度の高い、1枚のカードと紙幣が目に入ります。
僕はここにクレジットカードを入れています。
カード決済可能な店はこれで会計完了です。
小銭やお札を取り出す必要はありません。とてもスマートに支払いが完了します。
小銭入れはボタンで止める構造になっていて、普段は閉じられています。
小銭を利用する場合は、この状態からさらに財布を広げます。
この状態から外側に倒すようにスナップすることで、小銭入れを開くことができます。
この小銭入れが独特なのですが、大変使いやすいのです。
ガバッと開くので、全体を見渡せるんですね。この視認性の高さもmillefogleの特徴の1つです。
サイズも一般的な小銭入れより大きいため、小銭を探しやすいのです。
財布の使いやすさを決めるのは、「小銭の出し入れが如何にスムーズにできるか」がキモだと思うのですが、millefogleはこれがとても上手にできます。
次は紙幣を取り出してみましょう。
カード入れのついたフラップを開けることで紙幣にアクセスできます。
小銭入れの下がスリットになっています。
ここに紙幣を差し込み、フラップのカードケースで抑える構造。
財布を広げた時に紙幣が確認でき、飛び散らない仕組みになっているんですね。
使い方をまとると、
財布をくるりと開くことで、
紙幣、よく使うカード、小銭の3つを全て見渡すことができるのです。
これがmillefogle以外では体験できない、視認性と使い勝手の良さを実現しています。
たっぷりとカードが入る。しかも厚くならない
個人的にはカードは増やしたくないと思っているのですが、
財布1つで出歩くことが多いため、10枚以上持ち歩くことになります。
(カードケースを別に持つという選択は嫌でした。)
millefoglieの特徴は独立した3つのカード入れに、分けて収納できることです。
僕は、以下のように種類で分けて収納しています。
- 免許や保険証など身分を証明するカード
- クレジットカードや銀行のカード
- お店のポイントカードなど
これにより、お店では3つ目のポケットだけ探せば良いのです。
カードポケットが少ないからといって、使いにくいとは感じません。
また、カードを重ねるだけの単純な構造ですから、財布が歪むことがありません。
ほとんどの長財布はカードを階段状に入れる構造になっていますよね。
このような構造では、収納するカードの厚みに違いがあると隙間が生じます。
結果として、カードと財布に負担がかかり歪みが生まれるのです。
カードが曲がったり、財布が不細工に型くずれしたりするわけです。
こういったことがmillefoglieでは起きません。
美しい一枚革を贅沢に使いつつ、リーズナブルな価格
millefoglieはいくつかモデルがありますが、私がオススメするのが2 P25というモデル。
実はカラーによっても素材が違います。
rose、navyはミネルバボックス。
こちらはシボ加工を加えた革で傷が目立ちにくい特性があります。
僕が購入したblueはブッテーロ。
牛の肩の部分の革ですね。靴メーカーの社名にもなっていることで有名ですが、非常に丈夫で美しい経年変化をする素材です。
それ以外はミネルバリスシオ。
こちらも牛の肩の革。
ミネルバボックスと異なりマットな表情のスムーズな革です。
すべてが素晴らしい革です。
ミネルバシリーズはイタリアのバダラッシ・カルロ社の代表的な革。
間違いなく世界最高品質かつ最高級のものです(有名な大峡製鞄でも使われていますね)。
化学薬品を使わず、植物タンニンでなめす、伝統的な製法で作られた革です。
また、どのカラーも染料で染められています。
使ううちに、革が育ち、風合いが増していきます。
特にミネルバリスシオは色の深みが増し、艶が出てきます。
愛情をもって育てる楽しみを知るのに最適な素材です。
少しマニアックになりましたが、上質な素材、かつ手間をかけた製法で作られた革を使っているということです。これを考えるととてもリーズナブルな価格です。
丈夫で長く付き合える
革製品の良さは丈夫さと使い手ごとの経年変化を楽しめる点にあります。
millefoglieも経年変化に伴い、角の部分は丸みをおびた形状に変化していきます。
僕の選んだカラーはblueです。
3年で艶が出て落ち着いた暗めの色に変化しました。
参考までに変化がもっとも楽しめるヌメ革の写真を掲載します。
millefoglieのシンプルな構造は丈夫さに繋がります。
財布がシンプルなつくりのため長持ちするのです。
例えばファスナーのある財布は、ファスナーそのものや隣接する生地が摩耗しますからどうしても寿命があります。
(もちろん、2年で買い換えるという人は気にする必要はないでしょう。)
僕は気に入ったものを長く使いたいので、
なるべく劣化する素材を使っていないものを愛用するようにしています。
こういった点においてもmillefoglieを構成する部品はとても優秀です。
僕は1年のうち、150日はヒップポケットに入れて持ち運んでいたはずです。
millefoglieは3年間ほぼ毎日使い、手入れをしていませんでした。
その結果、millefoglieにはほつれ1つありません。
(何度も落としているため傷はありますし、角に丸みは出てきます。)
また、紙幣や小銭との接触部分は濃い色の生地を使っているため、
財布の内部も汚れが目立ちません。
(明るい色の革を選んでも、接触部は暗い色の生地です)
こういった部分も、長く気持ちよく使うための嬉しいアイデアです。
選ぶ楽しみがある
millefoglieは以下の点で異なる種類を展開をしています。
- カードの収納枚数(15枚、20枚、30枚)
- 革の素材(ピッグレザー、コードバン、タンニン鞣しヌメ革)
また、カラーバリエーションも豊富ですから選ぶ楽しみもありますね。
オススメは【Ⅱ P25】。値段とカード収納が15枚というバランスから。
男性であればカードは15枚入れば十分ではないでしょうか。
30枚入るモデルは女性も十分に使えると思います。
いまいちな点
全てにおいて完璧な財布は難しいものです。
millefoglieを利用していて気になった点もあります。
紙幣の扱いが長財布に劣るということです。
紙幣入れは1箇所しかありません。
この1箇所に重ねて収納しなくてはいけません。
複数種類のお札やギフトカードの収納分けができないのです。
複数の紙幣を分けられる財布に比べ、視認性は落ちます。
また、紙幣をそのまま、くるりと畳んで閉じる構造のため、紙幣の枚数が多くなるとフックで止めるのがキツくなります。
実際には15枚が限度かなと思っています。
ATMで間違って2・0・千・円と押すと後悔することになるので、気を付けてください。
エムピゥというブランド
エムピゥのデザイナーである村上 雄一郎氏は一級建築士という異色の経歴の持ち主です。
設計士として働いた後にイタリアに渡航し革やアクセサリの修行を積み2001年にエムピウを設立されました。
氏のデザインする製品を眺めていると(使っていると)、革の性質を活かしたデザインが多いと気づきます。そして、どれもが革新的です。
財布も数種類出しています。
特にmillefoglieは機能的な財布の発端となった製品。
この財布が無ければ、以降のabrAsusの薄い財布は世に出なかったのではないでしょうか。
今回は財布を紹介しましたが、エムピゥが販売する商品はどれも機能美と造形美が見事です。
とても大好きなブランドです。
機会があれば別の製品もご紹介したいと思います。
まとめ
millefoglieは二つ折り財布の完成系の1つです。
現在も当時と変わらず製品が売られているということがそれを証明しています。
millefoglieは2つ折り財布を求めている方に全力でオススメできる財布です。
本記事が購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
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